群青

ultramarine.

左手の受難 02/12/03

この怒りをとても抑えることはできない。振り上げた拳でモニタを殴りつけたいところだがやめておく。暴力に訴えるのは紳士的ではない。手も痛いだろうし、何よりモニタが壊れたら怒りをとおりこして悲しみが襲ってくるに違いないから。

たった今いれたコーヒーを粗こつ者がこぼしてしまった。悪魔のように黒く、地獄のように熱く、薫り高きコーヒー(ネッスルゴールドブレンド)をだ。一日の終わりに今日と言う日を振り返り、明日への糧とする充足のひとときを台無しにされてしまったのだ。カップはテーブルから落ち床に黒い水たまりを形成している。その侵食を徐々に広め、もはや小摩周湖と呼んで良いほどだ。左足の靴下にも飛沫が飛んだ。私のお気に入りのホワイトソックス(3足980円)にはワンポイントがついてしまった。これで左右が認識できてちょっとうれしい。

不幸中の幸いにパソコンおよびキーボード側に倒れなくてよかった。これも日頃の行いが良いからだと自分に言い聞かせる。どうせならもっとよい幸せが訪れればいいのにとも思うが、幸せはいつも不幸の中にしかない。人間万事塞翁が馬。物事は楽観的にとらえたほうが精神衛生上のよい。バンジージャンプする馬を想像して心のリフレッシュをはかる。私ほど理性的な人間は他にはいないだろう。特にこの部屋の中ではトップクラスだ。

そうこう言っている間に小摩周湖は小琵琶湖になりつつある。私の部屋は2階にあるので、階下にコーヒー漏れの被害を与えないために粗こつ者に床を拭かせた。この後こいつにはどういうお仕置きをしたら良いか?こいつには私のような建設的思考的な作業はムリだ。せめて肉体労働で誠意を見せてもらわねばなるまい。それにひとりでは何もできないヤツなので、協力者が必要だろう。

というわけで責任のない右手に協力させ、これを書かせている。

 

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